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インタビュー・対談(社)倉敷観光コンベンションビューロー会長 森喬 氏

まず地元が盛り上がれ 産業も貴重な観光資源

  • (社)倉敷観光コンベンションビューロー会長 森喬 氏

 (社)倉敷観光コンベンションビューロー(倉敷市中央2-6-1、森喬会長)が、17年度事業として、産業施設を観光に活用する“産業観光”を打ち出している。観光客数が低迷する中、新たな切り口で観光振興を模索しようというもので、10月の観光振興大会でも、この方針を強調する。倉敷商工会議所観光部会長で倉敷アイビースクエア社長でもある森氏に今後の方針と観光への想いを聞いた。
 (聞き手:編集長 猪木正実)


 「倉敷観光の現状」

 倉敷への観光客の入り込み数を見ると、昭和47年の新幹線の岡山延伸、63年の瀬戸大橋開通、平成9年の倉敷チボリ公園開園と過去3回のピークがありました。その後は減少傾向で昨年あたりようやく下げ止まったという印象です。低迷の要因は第1級の観光資源に恵まれながら、その時代に合った工夫を特にしてこなかった結果ではないでしょうか。

 「産業観光の資源」

 観光とは語源からして、地域の自慢できるものを見てもらうことです。観光資源とは何も風景や古刹だけではありません。地場の産業も資源になるのです。倉敷にはガラス工芸、陶芸、繊維、酒蔵などの伝統産業、倉敷アイビースクエアのような近代産業の遺産に加え、水島コンビナートもあります。特に水島は鉄鉱石が溶鉱炉を経て鋼板になり、それが隣の自動車工場に運ばれる-といった企業間の連携が見られるなど他にない特徴があるのです。

 「産業観光の意義と進め方」

 観光は英語でサイト-シーイングですが、これからはドゥイング、つまり体験の要素も必要です。日頃目の当たりにできない世界を体験できる学習観光、体験観光から産業観光へとつながるのです。産業観光は今まで個別の工場見学に止まっていましたが、これを今後テーマごとに体系化する必要があると思います。また、美観地区と企業を結ぶ新しいコースづくりも現在模索中です。受け皿となる産業界では、幸い水島コンビナートの企業にこうした産業観光を提案したところ、快い返事をいただきました。

 「観光振興大会」

 日本商工会議所と倉敷商工会議所の共催で、10月14、15の両日に倉敷市で開催します。小泉純一郎首相の観光立国宣言を受け、日商でも観光振興に本腰を入れ取り組んでいます。昨年の栃木県秩父市開催に続き倉敷が2回目で全国から観光関係者1500~2000人が倉敷を訪れる予定です。パネルディスカッション、分科会などを計画中で、倉敷を含め各地の観光への取り組み事例を紹介します。それを参考にしてもらい各地の観光振興につなげて欲しいと思います。

 「民活」

 ここ1、2年、倉敷観光にも大きな地殻変動が起きています。屏風祭、花七夕、雛めぐりなどのイベントで、行政主導ではなく町衆が考え実行する動きが出てきたのです。もともと倉敷は天領で町衆に活力があるという土地柄なのです。また、3月20日には倉敷商工会議所青年部が商店街で朝市を開催し大盛況でした。観光とは地元の人がいかに楽しむかが出発点だと思います。青森のねぶたにしてもまず地元が盛り上がり、それにつられ観光客が全国から来るようになったのです。

 「おかやま国体」

 今年は岡山国体の年で倉敷にとっても重要な年です。市内で9種目11競技が開催され、5000人が市内に宿泊すると予想されます。選手は競技のために来るのですが、わずかな時間でも倉敷の街に触れることになります。良い印象を持って帰っていただけるようにし、リピーターになってくれるようにしたいですね。

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