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業界大予測岡山県下 業界大予測2021

岡山経済コロナでこう変わる 企業格差が鮮明に プレーヤーも続々交代

  • 岡山市中心部で進む再開発。街の魅力、集客力で地域間格差広がる

 昨年は世界的な新型コロナ感染拡大が岡山経済を直撃、後半徐々に回復したが、コロナ禍以前の水準に戻らないまま越年した。今年の景気もコロナの感染状況次第で先行きが不透明だが、コロナを機に次の時代を見据え果敢に攻めるか、待ちの姿勢かで格差が鮮明になり、業界の勢力地図も大きく変わる年になりそうだ。そうしたコロナ禍で活路を懸命に模索する岡山県下の各業界の代表に今年の見通しを聞いた。

 2021年は岡山経済にとって格差と変革の年となりそうだ。特にデジタル化への対応で企業間の差が広がるだろう。昨年のコロナ禍でテレワーク、テレビ会議システムなどが徐々に浸透してきたほか、EC(電子商取引)も多くの業種で拡大した。しかし、それだけにとどまらず、販売面でのAI活用、生産面でのロボットの導入など多方面で活用が広がりそうだ。そうした対応の差がリードタイム短縮、サービス向上、コスト削減などの競争力に大きく反映されるようになる。

 県内の商業施設、地域の店舗構成も変わりそうだ。コロナ禍で打撃を受けた飲食店などの閉店が相次いだ。また、県内外のチェーン店も全社的にスクラップ&ビルドを進め岡山県内の店舗を閉めた。今年はさらに増えそうな気配だ。国の家賃補助があっても固定費負担は大きく、今後テナントの契約更改の時期到来を機に閉店、撤退する動きが出てくるだろう。

 一方で、力のある企業やドラッグストアなど出店攻勢を続ける業態は「ピンチはチャンス」とばかり閉店跡を虎視眈々と狙っている。倉敷美観地区も依然人気があり出店希望が多い。テナントが撤退してもすぐに埋まる商業施設や地域、埋まらない施設、地域との格差が広がりそうだ。

 また、企業の再編も同様だ。タクシー、飲食などをはじめ、あらゆる業種で活発化する可能性がある。地元の有力企業グループも「M&Aを含め県内外で本業や新規分野とも次の仕掛けをしている」と話す。コロナ禍で事業承継の問題が改めてクローズアップされ、行政、経済団体、金融機関も支援を拡充しており、M&Aの案件は増えそうだ。全国大手企業の工場の他社への譲渡の動きも要注目。店舗、企業の再編で地元経済を担うプレーヤーの顔ぶれも今後大きく変わるかもしれない。

 また、今年は「脱炭素社会」も重要なキーワードとなりそうだ。それに向けて国も本格的に力を入れだした。県下でも三菱自動車工業㈱(東京都)が昨年8月から約80億円を投じ水島製作所(倉敷市)に新型軽EVの生産ラインの整備を進めている。すそ野の広い自動車産業だけに地元へのインパクトも大きいものがある。また、太陽光、バイオマスなど再生可能エネルギーは今後伸びが期待できる有望市場だが、新規参入が相次ぎ競争も激化するだろう。


本誌:2021年1月1日号 19ページ

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