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特集[ウィズコロナのビジョン/人材教育] ㈱SWITCH WORKS社長 竹本幸史氏

オンライン併用当たり前の時代に 画面越しのコミュ力求められる

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、岡山県内でも人材教育の現場が大きく変わってきました。人を集められないため、Zoomなどでのオンラインを活用したセミナーや研修が増え、社内でもテレワークの導入で直接会う機会が減り育成、評価の環境も変化しています。ウィズコロナ時代の人材教育・育成に適応させないといけません。

 オンラインセミナーの難しさは、対面では表情や発言から何を考えているのかが分かり、それに応じて指導するのですが、画面越しでは読み取りにくい点です。長時間になると実際のセミナー以上に集中力が持ちにくく、どのように進めていくかコンテンツ作りから見直す必要があります。一方で、自宅や県外からも気軽に受講できるようになったメリットもあります。

 企業の営業もオンライン併用になってきており、企業が求めている社員の能力がパソコンのスキルや、間接的な営業手法、画面越しで伝えるプレゼンテーションなどに変わってきたように思います。画面を通じて伝えるには、言語だけではなく、声の抑揚や表情をオーバー気味にしたり、身振り手振りを加えるなど非言語的な要素が重要です。オンライン面接では、面接官のヒアリングスキルも変わってくるので、これらに関する経営者からの相談も増えてきました。

 人材育成面では、OJT(現任訓練)が難しくなったという声を聞きます。上司や先輩を見て学ぶ機会の減少で、新しいマニュアル作りやVR(仮想現実)を活用した疑似体験ツールなど新しい教育体制を整備しないと、技術や知識の継承が進みません。今の状況がこのまま何年も続くと仮定し、営業、マーケティングの手法、人事評価、事業全体の見直しも視野に入れる必要があるでしょう。

在宅勤務でも愛着心育む

 在宅ワークにより、社員のエンゲージメント(会社に対する愛着心)が高まらなくなっているのも課題です。オンラインでは雑談せず、業務連絡中心のコミュニケーショになりがちで、今まで行っていた懇親会などでの“飲みニケーション”ができなくなり、気持ちが分からない、知れないと悩みを抱えている企業が多く見られます。1回10分、20分の短時間でもいいので定期的に仕事の悩みや、満足度、やりがい、貢献度などを吸い上げる機会づくりをアドバイスしています。

 これからは、新しい学びの場として、地域貢献への参画が広がると考えています。在宅ワークで通勤時間がなくなり、夜の会食も減るなど、多くの人が自分の時間が増えており、会社、自宅に次ぐ社会時のサードプレイスとして、人とのつながりから学べ、自信が満たされ貢献感を得ることができます。個人、企業を問わずどこに時間を投資するかが重要となるでしょう。

 オンラインの普及は、時間や距離を超えるのが強み。子育て中の女性も働きやすくなるなど労働人口を増やすには有効なツールでアフターコロナでも日常となるでしょう。「働き方改革=オンライン活用」と考え、併用した組織を作るのが理想ではないでしょうか。

メモ
元㈱リクリート岡山支社長。人材育成を主としたコンサルティングで企業経営を支援する

本誌:2021年1月1日号 13ページ

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