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連載記事スローライフ~午後4時の窓辺から~

ダリダ「18歳の彼」

 1970年代、20代の私はシャンソンやカンツォーネのレコードを聴くのが大好きでした。ダリダ(1933-1987)というフランスの歌手が人気絶頂で、彼女のイタリア語訛のフランス語はとても聞き取りやすく、私はそんな彼女の歌を繰り返し聴きながらフランス語やイタリア語を同時に覚えたものです。

 ダリダのことはピンと来ない方も、アラン・ドロンとのデュエット「あまい囁き」の甘美なメロディーはご記憶にあるかもしれませんね。そんなダリダの数々のヒット曲の中でも、私自身日々老いを意識する今なお心に響き続ける歌があります。「18歳の彼」という曲です。今でいうアラフォーの女性に18歳になったばかりの恋人ができたというお話。

 18歳の彼は子どものように美しく、大人の男のようにたくましい。彼を誘惑するためなら何をあげたって惜しくない……。アラフォー女性は恋愛において余裕を見せたくても、若い男にぞっこんで、なすすべもない。まだ子どものくせして「悪くはなかったよ」などと生意気な口をきく彼を自分のもとに引き留めておくすべはない。よく考えてみたら私は18歳の彼の2倍もの年を取っていたのだ……。

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本誌:2023年4月17日号 15ページ

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