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連載記事山田響子の魅力を引き出すコミュニケーション術

自分の中にあるネガティブな感情

 誰の中にもネガティブな感情というものはあるものです。いつもプラスの感情で心が満たされていたらいいのですが、人間ですからネガティブ感情を全く感じなくしてしまうことは、なかなか難しいことです。今回は、そんなネガティブ感情の中で、上手に生かしたほうがよいもの、極力目を向けないようにする工夫が必要なものについてご紹介したいと思います。
 
 まず、「羨ましい」という感情についてです。あなたは誰かのことを「羨ましい」と感じてしまったことはないでしょうか。ああなれたらいいのに、あんなふうに振る舞えたらいいのに、でもできない。あの人に比べてわたしは…。そんな劣等感が「羨ましい」という気持ちにはついて回ります。

 語源由来辞典によると、うらやましいは「うらやむ」の形容詞化で、うらやむの「うら」は「うらむ(恨む)」「うらない(占い)」などの「うら」と同じく、「心」を表す。うらやむの「やむ」は「病む」である、とあります。「恨む」「病む」となんだか物騒な言葉が続き、やっぱり「羨ましい」とは良くない感情だ!と封じてしまいそうになりますね。

 でも同時に、「ねたましい」と同意語で用いられることもあるが、「うらやましい」は妬む気持ちよりも、自分もそうありたいと願う気持ちが主となっている、とも記されています。そうなのです、「羨ましい」は、自分の願いと結びついた感情でもあるのです。

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本誌:2021年6月7日号 17ページ

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