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企業・事業紹介フェムトディプロイメンツ

「製造」「活用」の“解”導き量産開始 液体情報を瞬時に数値化するテラヘルツ分光分析装置

 フェムトディプロイメンツ㈱(岡山市北区津島中1-1-1岡山大インキュベータ213号、渡部明社長、資本金1億3323万円)は、このほど、テラヘルツ波を使い、世界で初めて液体の分子結合状態の数値化を可能にした分析装置「MiMoi(ミモイ)」の量産化に着手した。技術にこだわるあまり、多くのスタートアップ企業がおろそかにしてしまいがちな、「だれが製造するのか」「だれがどう使うのか」という問題に同時並行で向き合い、すべての要素が整うターニングポイントを迎えた。

 同社は、さまざまな液体の品質管理が職人の勘頼みになっていることに疑問を持ち、2015年に起業したハイテクベンチャー。基盤技術にフェムト秒(千兆分の1秒)パルス光源を使ったテラヘルツ電磁波計測技術を採用し、種々の分子を含む液体を混合状態のまま計測できる「渡部メソッド」を確立。翌16年には分光装置のコンセプトモデルを発表し、飲料・化粧品・医薬品などの業界を代表する企業と研究を進めてきた。

 元インテル社長で現在はベンチャー育成・投資活動を行う傳田信行会長(傳田アソシエイツ㈱社長)の投資により創業。当初から渡部社長が開発、傳田会長が資金調達とマーケティングを担当し、「映画のプロデューサーとディレクターのような関係」(渡部社長)と役割を明確化することで事業化をスタート。そしてこの2年余りで向き合った課題が「だれが製造するのか」と「だれがどう使うのか」ということだった。

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