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- VISION OKAYAMA 2019年11月11日号
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伝わる話し方の第一歩
前回の連載でユーチューバーとしても活躍している「中田敦彦さんの伝え方」から学べることとして、語り出しのティーアップについてご紹介しました。今から話す内容は役に立ちますよ、大変興味深いですよ、だから心を込めて伝えます、ついてきてくださいね。と宣言してから話し始めるのです。これはぜひ真似をしてほしい点です。
次に、「中田敦彦のYouTube大学」の動画を見ていると大変参考になる点があります。それは、見ている人の心が離脱するタイミングにきちんとフォローを入れるという点です。「今、それどういうこと?って思ったよね」「全然分かりません~もう帰りたいです〜ってなるよね」と聞き手の声を代弁して語るのです。その上で、大丈夫今から分かりやすく説明するからね、と続けるのです。それは、いつも聞き手の心の声、頭の中の独り言に意識が向いていて、こう感じる人がいるかな?こう思ってしまうかな?とこんな疑問が湧くかもな、と汲み取っているからです。そしてその頭に浮かぶ独り言ときちんと対話しながら進行するから、「分からない」がなくなるのです。経済・政治・歴史・文学と幅広い分野を取り上げていますが、いずれも自分で調べたり名著を読んだりするのは大変だと感じるものばかりです。しかし中田さんの動画なら「分かる!」その上に「面白い!」。だから現在の再生回数と登録者数を生んだのではないでしょうか。
伝えるということは、相手の頭の中の独り言と対話することだ。そう思いながら伝えている人がどれくらいいるでしょうか。多くの事業主の方の伝える力をトレーニングする立場にある私ですが、話すのが苦手という人ほど、話す場を与えられたら相手の反応などおかまいなしに一気に話し続けるという傾向があります。相手が興味を失っていたり、相手が質問を挟み込みたくなっていたりしても、そのことに意識は向いていません。
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