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巻頭特集Ⅱ働き方改革事例 ネッツトヨタ山陽

従業員満足度上げる「健康経営」 自己管理が社員の意識改革促す

  • 体組成計で健康チェックする社員

 社員の健康面から生産性の向上にアプローチしているのがネッツトヨタ山陽㈱(岡山市南区古新田1166)。昨年6月、娘婿の鈴森賢史社長に経営のバトンを託した上杉隆士会長がかねてから「顧客満足度を上げるためには社員のモチベーションが大事」との思いで取り組んできた、従業員満足度向上策の目玉「健康経営」だ。

 上杉会長が「健康」に着目したきっかけは、足しげく現場を訪れる中で元気のない疲れた表情の社員をたびたび目にしたこと。従業員満足度の土台の危機と感じ、「企業を支えるのは元気に働き続けられる健康な社員」という思いを改めて強くしたという。

 2015年末には、全国カーディーラーで初めて健康総合企業大手のタニタグループと提携。運動量や消費カロリーを計測する活動量計を配布し、そのデータをタニタが分析し教育、指導などに生かしている。また、全店への業務用体組成計の導入も進行中だ。

 8~10月には、同期間の歩数を個人、部署別にランキング付けするウオーキングコンテストも実施。表彰されると評価の対象となることもあり、予想以上に盛り上がったという。鈴森社長は「ただ仕組みを導入しただけではだめ。社員への意識付けをしっかりできるよう、ソフト面でも取り組みを継続したい」と話している。

離職率改善にも期待

 目標とする従業員満足度向上によるサービスの質向上に加え、期待するのが業界共通の問題となっている新人の離職率の低減。特にエンジニアの離職率が高いという。「始めたばかりでまだ成果と呼べるものはないが、社員に会社があなたたちのことを大事に思い、目を配っているという姿勢を見せるだけでも、結果は違ってくると思う」と鈴森社長。また、採用が難しくなる中で、定年退職後の再雇用者らシニア社員に長くベストなパフォーマンスを発揮してもらうためにも重要と同社。採用面でも健康経営を積極的にアピールしていく。

 健康経営は社員自身の体調管理意識を高めることから、長時間労働の削減、効率的な働き方の実現につながる。

 また従業員満足度向上の対象には、もちろん女性社員も含まれる。同社では育児のための6年間の時短勤務制度を導入。かつては、産休や時短勤務のフォローを店長が担っていたが、サービスの多様化で1人での対応が難しくなり、店舗間の応援体制を構築中だ。

 鈴森社長は「健康経営の導入で、社員の意識改革こそ重要と改めて気付いた。成果は一朝一夕では現れない。長い目で見てアクセルを踏み続けたい」と話している。

メモ
住 所 岡山市南区古新田1166
代表者 鈴森賢史
資本金 7500万円
創 業 1980年4月
従業員 200人

本誌:2017年1.1号 14ページ

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